March 31, 2004
GDC2004ゲームデザイン関連記事
[ Category :
Game design ]
今年のGDCも終わり、色々な記事が出てきています。その中でゲームデザインに関係しそうな記事をピックアップしてみました。
とりあえず日本語の記事からピックアップ。
- パックマンの生みの親であるナムコの岩谷徹氏ゲーム開発における心構えや取り組む姿勢について語る
- CEDEC2003の内容とほぼ同じ内容だそうです。「よく観察し仮説を立てることがゲームデザイナーにとって最も重要」とあります。
- 海道賢仁氏と上田文人氏がPS2「ICO」の開発経緯を解説 そこに実在するかのようなリアルさを実現することが基本コンセプト
- 「ICO」のプロダクトコンセプトは、
- 「差別化」
- 「美しいグラフィック」
- 「リアリティ」(プレイしたときの「実在感(リアリズム)」)
の3つ。「ゲームをコンパクトにしてクオリティを上げる」という考えは参考になります。 - 「星のカービィ」のディレクターである桜井政博氏 ゲームの面白さについて語る
- 大変興味深い話。
- 「ゲームの面白さは「リスクとリターン」で説明できる」
- 「ゲーム性がゲームの面白さの全てではない」
[GDC2004#03]基調公演1:EAニール・ヤング氏の重大発表
「スーパーマリオ」の残したインパクトやゲームの面白さは評価しながらも,GDCの講義では珍しくマリオを「古い質のゲームである」と否定。「ゲームプレイとはインタラクションによってもたらされる衝撃のメカニズムであるが,本来のエンターテイメントとは受けてにとって"楽しい経験"であることにほかならない」とした。
なかなか言えたものではないですね。しかし、頷くところは多いです。 - 「ゲーム体験には"形"がある」
- 「心理的なレンダラーは,ポリゴン以上のものを生み出す」
- 1)第一印象と期待
- 2)文字やセリフの短さ
- 3)瞬間の動作から大きなミッションの流れまでの連続性
- 4)環境の統一性
- 5)音楽
- 6)ユーザーの興味との一致
このようなユーザーのニーズである"X"部分を理解する作業は,エレクトロニック・アーツ社内では,"エクシング・プロセス"と呼ばれており,ゲームの成功や失敗を探るうえでの欠かせない作業の一つである
EA社内でエクシング・プロセスと呼ばれる手法、これは確かに大事ですね。 - [GDC2004#06]ウォーレン・スペクター氏の語る「ゲームストーリー」
- ゲームのストーリーを4つに分けると、
- 一直線に進んでいく「リネア型」……「Half-Life」や「Prince of Persia」「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズなど
- 過去や現在進行形の物語をNPCから伝えられる「リトールド型」……MMORPG全般や多くのRPG
- プレイヤーが紡いでいく「プレイヤージェネレイテッド型」……「シムピープル」や「ネヴァーウィンター・ナイツ」など
- 開発者の牽引でプレイヤーが物語を導き出す「シェアード・オーサーシップ型」……「Grand Theft Auto」「Deus Ex」シリーズなど
に分けられるそうです。個人的にはインタラクティヴ・ストーリーテリングとゲームは分けて考えるべきだと思っていますが。 - [GDC2004#16]ウィル・ライトのゲームデザイン講座
- 詳細は前の記事を参照してください。
- [GDC2004#17]止まることを知らないイギリスの奇才,ピーター・モリニューの新作集
- 「物理エンジンやAIは,さらに改良されて画期的なゲームも生まれるだろうが,ゲームプレイは簡単ながらも深い意義のあるものが追求されるだろう」
- この記事を書かれた奥谷海人さんの意見で「それぞれが,企画書を何度も見直すことで非常に簡潔なゲームのコンセプトになっていて,非常に期待できそうだ」とある部分、何度も見直してコンセプトを簡潔化するという点も注目ですね。
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