April 15, 2004

逆転裁判のゲームデザイン

[ Category : Game design ]

「逆転裁判」といえばGBAでヒットを記録したタイトルですが、そのゲームデザインにまつわるコラムがあったので紹介します。

全体的に開発の苦労話が大部分を占めていますが、コラム9のリストラというコラムには特に注目です。

一瞬のスキも許されない緊張感を!”というコンセプトのもとに、

●完全リアルタイム制。開廷から閉廷まで一気に流れる。ツッコミどころに気づかなかったら、それはもう有罪。
●証人の発言が、すべて法廷記録にファイルされる。ムジュンをつきつける際は、過去の全証言の中から探す。

“一瞬のスキも許されない緊張感”どころか、“どこで緊張すればいいのかわからない”というありさまでした。

から、

●《証言開始》《尋問開始》を入れて、“今が考えどきだよ”と教える
●矛盾点に気づかないかぎり、先に進めないようにする
●画面にコマンドを表示して、何ができるかを示す
●矛盾の根拠となる情報を、証拠品(1個につき30文字)に凝縮する

へとゲームデザインの転換を行っています。後半の引用部分の最後3つはどちらかといえばゲームデザインというよりも分かりやすさの改良・インターフェイスの改良といった意味合いが強いですが、「●《証言開始》《尋問開始》を入れて、“今が考えどきだよ”と教える」というのはリアルタイムなプレイから、間を空けたプレイへと、プレイの質を転換させています。ここが特に注目すべき点だと考えます。

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