ゲームデザイン方法論2003についての最後のエントリーです。
念のため、今までのエントリーへのリンクを張っておきます。
今まで挙げられてきたFADTや「ルール」、ゲームデザインパターンでは語彙の定義が重要でした。ゲームデザインにおいて、共有の語彙を集めた、ゲームデザイン用語辞典が早くから求められてきたと言います。 この試みを具体的に行っている、テキサス大学オースティン校のIC2研究所のGame Design Lexicon Projectが紹介されています。こちらのページにも紹介があります。
ちなみにこのIC2研究所は他にも色々とゲームに関する研究を行っているそうです。
記事にはHTMLやXMLで書かれた辞書が作成されているとの記述がありましたが、私が調べたところWEB上には見つかりませんでした。もしかしたらどこかで公開されているのかもしれませんが。
何度も書きますが、大変良い記事です。ゲームデザイン論/方法論が今現在どのようになっているのかを知るには最適な記事です。私自身、大変勉強になりました。これらの情報はほとんど日本語の情報として知られていません(私の知る限り、ゲームデザインパターンについて少し記述してあるものが幾つかあるくらいです)。
この記事を読むと、日本での動きが鈍いことが良く分かります。ゲームデザイン論/方法論について書かれた日本語の文章は存在しますが、それらをまとめたり、統合したり、といった動きはほとんど耳にしません。おそらく、実際の現場の開発者達の知識としては決して欧米に負けている訳ではないと思いますが、それらが表に出て、形式化されていないのが現状だろうと思います。
ゲームデザイン論/方法論の形式化は、ゲームそれ自体への理解を深めることに繋がります。そこから見えてくるもの、発見されるものは決して少なくないでしょう。
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